離婚をしたら、慰謝料を必ずもらえるというわけではなく、相手に離婚原因がある場合のみとなります。 精神的な苦痛を配偶者から受けたことへの損害賠償が、慰謝料なのです。 具体的には、夫もしくは妻が暴力や酒乱、不倫、浮気などをしていたことにより、離婚が決定したときに請求できます。

性格の不一致で離婚する夫婦が多いですが、この場合は離婚原因がお互いにあることになりますので、いくら敏腕弁護士や行政書士に頼んでも、慰謝料はあまり期待できないでしょう。

一般的な慰謝料の相場は、いくらぐらいなのでしょうか。 裁判離婚のケースでは、200万円～300万円程度のようです。 よっぽどの資産家や大富豪でしたら別ですが、一般家庭はこのくらいです。 芸能人が離婚したときに、破格の慰謝料が公表されていることもありますが、普通はまず考えられません。

慰謝料を元配偶者からもらっても、税金が課せられません。 しかし、結婚生活が短期間でありながら、不当に高い慰謝料が支払われると、慰謝料ではなくお金を贈与されたと考えられるケースがあります。 贈与税がかかってしまいますので、実際に受け取る金額は少なくなるということです。

慰謝料は3年の請求権ですから、支払って欲しいという場合は早めに協議に入りましょう。 離婚をして籍を外してからでも慰謝料の請求は可能ですが、生活の拠点がバラバラになってしまうと、話し合いの機会を持つことが予想以上にうまくいかなくなるものです。 相手にとっては、自分のお金を取られる不都合な話し合いなので、ますます難しくなります。

結婚している間に、慰謝料の協議はすませておいた方が確実です。 金額は離婚協議書に明記し、公正証書にするようにしてください。 行政書士や税理士、弁護士に聞けば、確実にやってもらえるはずです。 慰謝料を分割にしたとき、途中で支払われなくなる危険性もありますので、支払われなくなったら強制執行するという一文を協議書に記しておきましょう。